2009年08月20日

5分間の偶然

今日は地獄のバイト10連勤の最終日だった。フラフラな身体を引きずりながら、レストランから事務所まで戻る途中であった。
どうやら10連勤最後の仕事は、エプロンの紐を解く事ではなかったようだ。

今日の3時50分ぐらいか、退社するために馴染みの3人組でプールサイドを歩いていた。
すると、プール入口近くで小さな3歳ぐらいの女の子が大泣きしているではないか。
それを見てもスルーする他の客。俺らが発見する少し前から泣いていると思しきその姿、誰か助けてやれよ。
これは純粋に人間として放っておけないと瞬時に反応した。
仲間と共に近付き、膝を着いて女の子に話しかける。

「どうしたの?大丈夫? お母さんがいなくなっちゃったの?」

優しく問いかけるが、どうやら相当パニくってるらしい。何も答えてくれない。
ただ「怖い、怖い」と言う言葉だけは聞き取れたような気がする。
無理もない、大人が行き交う中、母親とはぐれて一人取り残されているのだから...相当怖いだろう...

「お兄ちゃんがお母さん探してあげるからね、ほら、お兄ちゃんの背中に乗って」

そう言って背中を向けておんぶさせようとするも、やはり泣きじゃくるだけ。
どうしたものかと思ったが、このままここで待っているのも気が引ける。ここは、総合案内所に連れて行くのがセオリーだと考えた。
そして、とっさにその女の子を抱え、お嬢様だっこをして歩き出す。
すると、さっきまであれだけ大泣きしていた女の子が一瞬で泣き止んだではないか。
恐らく、抱き抱えられる事で安心感を感じたんだろう。

いつも12kgのフライドポテトを30箱以上運んでいるので分かるが、女の子はそれに比べて本当に軽かった。
フライドポテトの段ボールのように、硬くて冷凍されていて冷たいなんて感覚、微塵も無かった。
自分もいつか子供が出来たら、こんな風に抱っこしてやるのかなと思いつつ、そこからほど近い案内所に到着。
入り口で女の子を下ろし、ずれた麦わら帽子を直してやり、扉を開く。

すると、その女の子の母親の友人らしき人が偶然おり、その子を見つけ名前を呼ぶ。
そこには小さな子供達が5人ほどおり、恐らく母親達がママさん繋がりでナガシマへ来たんだなと。
で、その子供達の中の一人の男の子がその女の子を抱っこし、おもむろに建物の外へ。

すると、人ごみの中きょろきょろと周りを見渡す女性の元へと歩き出す。
ああ、この3人が家族なんだなと思い、男の子の後ろを付いて行く。
案の定、そうだった。その男の子はお兄ちゃんだろう。

「あら~!○○ちゃ~ん!!」

「無事に見つかって良かったです。 大泣きしてたんで心配でしたけど、どうやら大丈夫みたいですね」

俺がそう言う傍ら、ヨロヨロと抱っこしながら歩いていた男の子が女の子を下ろす。そして母親がその子を抱きあげる。
女の子も安心したようで、ギュッと母親の袖を掴んでいた。

「ほ~ら、大丈夫だぞ」とその子の頭を撫で、俺は母親に会釈してから仲間と共に業務用通路へ入っていった。

実にレストランから通路の扉までの5分間と言う短い移動時間に、こんな偶然な仕事が待ち受けているとは。
そう話しながら、俺らは事務所へ向かったのであった。


今日の最後の仕事はいつもの仕事と違い、何だか自分の仕事が誇りに思えた気がする。






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自衛官ホイホイ
いんてゅおすふぉー
ついに
忙しゅうござる
何だよこのどつぼ...
PS3をテレビに繋ぎつつ、ゲーム中に音楽を聴く。
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Posted by Schnee4  at 22:51 │Comments(0)Other

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